海外で離乳食をスタートさせなければいけない・・・
初めての子育てで、異国の地で離乳食を始める前はとてもナーバスでした。
始まってからも、これでいいのか?と自問自答し続ける日々・・・。
ここでは筆者の経験を元に、海外での離乳食期をどうやって乗り越えたか?をお伝えします。
海外での離乳食を乗り越えるための心得
筆者の息子は離乳食完了期から幼児期へ差し掛かり、ほぼ不安や心配がなくなった今、
離乳食を始める前の過去の自分に、もし伝えることができれば以下の3つのことを伝えたいと思います。
日本から持ってきた離乳食の本や、ネットやSNSで検索した日本に住むママたちの離乳食レシピを見て、
などと落胆することが多かったです。
特に、「お刺身を活用しよう!」や「食べてもらいやすいサツマイモやカボチャ」などのワードが出てくると、こっちには無いんだけどどうしよう・・・と思ったり。
納豆や豆腐もアジアンマーケットに行かないと手に入らないこともあり、デイリーに使えるものではなかったです。
第一子で、離乳食そのものもよく分かっていなかった筆者は当初不安だらけで手に入らない食材が並んだレシピに一喜一憂していました。
そんな時に、同じく海外に住んで子育てをしている友人が
「同じ栄養素が取れればそこまで気にする必要ないし、手に入るものからでいいんだよ〜」
とゆる〜いアドバイスをもらいかなり心が救われました。
今振り返ってみても本当にそう思います。
例えば、筆者は納豆や豆腐の代わりに砂糖が入っていない豆乳(soya milk/ no added suger)を使用することが多かったです。
日本の離乳食の考え方と海外(その国での)の離乳食の考え方は異なることが多いはずです。
筆者の場合も、「この時期に食べていいもの・食べてはいけないもの」の大きな違いに頭を抱えました。
例えば、アボカドは日本では7〜8ヶ月を過ぎてからというようなことが書かれた情報が多いです。
一方、筆者が住んでいたアイルランドでは離乳食初期から与えて問題ないと言われ、現地の看護師には「なぜ日本ではアボカドは与えてはいけないのか?」と聞かれたぐらいです。
アボカドの例で言うと、脂肪分が他の野菜より多く、胃に負担がかかりやすいなどという記述も見かけます。
ですが、海外では、アボカドは栄養価が高くて潰すと飲み込みやすい野菜だからどんどん与えてOKと言う認識なのです。
現地の進め方に完全に合わせてしまうことも、日本の進め方をきっちり守ることも、どちらが正解とかはありません。
我が子の様子を見ながら、それぞれの良いとこどりをすればいいのです。
基本的には、日本の一般的な情報は、海外よりも厳しい印象があります。我が家の場合は、ベースの進め方は日本の情報を頼りにしましたが、現地のガイドラインも参考にしつつ少し早めの時期にアボカドも牛肉もピーナッツバターも与えはじめました。
個人的には、使える食材が増える方がレシピを考えてストックを作るのも楽しいので、かえって気分がラクになりました。
心得の3つ目は、常に自分自身に言い聞かせていたことでもあります。
現地のベビーフードは日本のものほど充実しておらず、毎回手づくりで試行錯誤していたので手間もかかり、なかなか食べてくれないこともあったので、心が折れそうになることが何度もありました。
そんな時でも、
などと思うようにし、1日や1週間などの中で概ね必要量が平均して取れていればまぁいいかな、と言う感じで過ごしていました。
海外で離乳食を進めるにあたり、現地でも購入できる具体的なオススメ食材や離乳食レシピについてはこちらの記事をご参考ください。

現地での離乳食の進め方を学ぼう
日本流で進めるとしても、現地での離乳食のガイドラインや進め方については念の為把握しておきましょう。
乳児定期検診では7〜8ヶ月頃にヒヤリングがあるはずですので、自身の考え方や進み具合などについても伝えられるようにしておくと良いですね。(英語が苦手な私は、写真を撮っておいて見せました)
保健師・看護師に相談する
離乳食が始まる前の定期検診などで、離乳食についてのパンフレットなどをもらえるか確認してみましょう。国の保健局などが発行しているものがあるはずです。
さらに、我が家の場合、看護師に「現地の離乳食レシピのレパートリーが無い」と言う話をしたら、丁寧にレシピ集のコピーを自宅に送ってくれたりもしました。
現地のレシピ集は、もちろん手に入る食材で構成されているので、ストレス無く再現できるのが良いです。
図書館を活用する
病院などで配られるガイドラインが掲載されたパンフレットには、通常レシピは豊富に載っていないので、図書館で離乳食レシピに関する本を集めてみるのも良いです。
もちろん本屋で購入しても良いと思いますが、離乳食の時期は長い目で見ればわずかな時期なので筆者の場合は図書館で十分でした。
こちらの本を参考にしました。イギリスの有名な離乳食料理研究家の方なようです。

日本ではあまり見かけない食材の与え方や、手づかみ食べの際の実物大のサイズ、豊富なピュレの調理方法など、とても参考になりました。
ママ友やSNSから情報を得る
現地に住んでいる日本人ママはもちろん、現地ママから直接聞いてみるのも参考になります。
外国語での会話がなかなか難しい場合でも、赤ちゃんとお母さんが集うような場所に出向いていくと、横で離乳食をあげている姿なども見ることができます。
生後4ヶ月程の赤ちゃんにヨーグルトとブルーベリー・ラズベリーを与えているお母さんを見たときには衝撃でした(笑)
また、SNSの場合はInstagramがオススメです。写真も豊富で語学が苦手でも分かりやすいです。「weanings」と住んでいる国名などで検索をかけると、何かしら見つかると思います。
海外で離乳食を作る際にあると嬉しいアイテム
ここでは、離乳食を作る際に用意しておくと便利なアイテムを紹介します。
日本で有名なベビーグッズメーカーが発売しているような離乳食準備セットは、海外の製品と比べて、とても使いやすく細かいアイテムが多いと思います。
現地のものを購入するのも良いですが、もし引っ越し荷物に入れられるようであれば予め購入しておいて送ってしまいましょう。
こちらのCombi(コンビ)の離乳食セットは持ってきてよかった商品の一つです。
そのまま食卓に出してもちょうど良い大きさであり、お出かけの際にもサッとリュックに入れ、出先でバナナをつぶすのも楽チンです。
ただでさえ、慣れない海外での離乳食・・・かなりのストレスが溜まります。(筆者の場合はそうでした。)
ブレンダーがあるとすり潰しなどの面倒な作業がグンと減るので時短にもなります。離乳食準備セットを購入しない場合は、ブレンダーがあると良いと思います。
ブレンダーは海外でも購入できるので、電源などのことを考えると現地での購入をオススメします。
ここで言うスプーンは「小さめのフィーディングスプーン」です。
海外の子ども用スプーンは、総じて大きいものが多いと感じています。
我が家では上記の離乳食セットと併せて、赤ちゃんのお口にも入りやすい小さめの離乳食用のスプーンを日本から持って行きました。
このサイズのものはあまり売られていない印象です。
こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

海外で離乳食を作るときにオススメの日本の材料
以下に紹介するものは、海外で離乳食を作る際にあるとかなり便利なアイテムになります。
我が家は、息子にも日本の味を感じてもらいたかったのと、筆者自身が調理をする際にストレスを感じたく無かったので、アジアンマーケットで手に入れたり、日本から送ってもらったりしました。
やはり、日本の食材は低カロリーで栄養な豊富が保存可能なものが多いので本当に優秀ですね。
無添加の和風粉末だし
離乳食にも使える粉末の和風だしは本当に重宝しました。
この「イブシギンのしぜんだし」は、生後5ヶ月頃から与えることができる安心の和風だしです。
密閉ボトルに入っているため、少しずつ使用できるのが便利です。
日本に住む母が送ってきてくれました。本当に助かったアイテムです。
現在はコロナの影響で国際郵便が止まっている国もありますが、Amazonから直接購入すると配送料は少々高くつくものの、Amazon Globalで配送してくれます。
きな粉
きな粉は離乳食初期から使用できる重要なたんぱく源です。
我が家では、初期の頃から
「オートミール+きな粉+潰したバナナ」
を朝食にしていました。
また、きな粉は日本の離乳食のレシピにもよく出てくるので色々と応用が効きます。
アジアンマーケットでも比較的手に入りやすい食材かと思いますので、多めに買っておくことをオススメします。
乾物類(芽ひじき・高野豆腐・鰹節など)
芽ひじきと高野豆腐は日本から送ってもらいましたが、鰹節はアジアンマーケットにもある食材かと思われます。仮に手に入らなくても、軽いので日本から送ってもらいましょう!
日本の乾物類は、ミネラルが豊富で栄養価も高く本当に優秀な食材が多いです。
その他、海苔や乾燥ワカメなども海外で購入しやすい食材かと思いますので、積極的に活用していきましょう。
海外での離乳食でアレルギーの心配
慣れない海外での離乳食がスタートするにあたり、アレルギーがあったらどうしようと心配になるお母さんも多いと思います。
息子も皮膚が弱いタイプであり、頻繁に湿疹もできていた為アレルギーにかかりやすいのではないか、と不安でした。
我が家ではその不安を払拭するために以下のことを準備しておきました。
現地のかかりつけ医に確認しておく
現地のかかりつけ医に、アレルギー症状がでた時にどうしたら良いか確認しておきましょう。
新しい食材はなるべく午前中に与え、もし何か変化がみられた場合にはすぐに電話できるようにしました。また、夜間でも繋がる電話も確認しておきました。
アレルギーに関する情報を取り寄せておく
我が家の場合は、皮膚の状態から、アレルギーにかかりやすい傾向があると感じたため、日本からあらかじめアレルギーに関する書籍を取り寄せておきました。
もちろん、インターネットからでも情報は得ることができますが、体系的に日本語で書かれた専門書があると良いです。
離乳食を始める前に一通り読むことで、アレルギーに関する知識を蓄えました。アレルギーに関する研究は日々更新されているので、出来るだけ最近出版されたようなものをオススメします。
オンラインサービスの活用
海外にいながら日本人医師に相談ができるサービス「小児科オンライン」を活用していました。湿疹が出た際などに写真を撮って送り、見てもらえる点が非常に便利です。
こちらの記事をご参考ください。

気楽に気長に離乳食期を乗り越えよう

海外生活での離乳食の進め方に不安を感じているお母さんの気持ち、とてもよく分かります。
筆者もすぐに相談できる環境では無く、食材も限られた中で離乳食を作り、与えるのはとてもストレスが溜まっていました。
そしてなかなか食べてくれない時もあるのですよね・・・
日本のベビーフードに何度頼りたいと思ったことか・・・
でも、今自分が置かれた環境で出来るだけのことをして、
我が子に食べる楽しさを知ってもらう。
そう考えて過ごしていました。
あまり思い詰めずに、食べてくれない日があってもいいや!と時には気長に構えて、実はほんの短い期間の離乳食期を乗り越えましょう!
