海外での離乳食づくりは、日本の情報を参考にしてもなかなかマネができないことが多いです。
第一子が生後2ヶ月の時に海外に引っ越した筆者は、当時めちゃくちゃ悩みました…。
さらに息子は食べてくれないタイプ…。
泣きながら残飯を捨てて洗い物をしたことも。
今では1歳を過ぎ、大体のものが食べれるようになった息子ですが
当時の葛藤を振り返りながら、
この記事では海外でも作れるレシピ・海外でも手に入る離乳食に便利な食材についてシェアしたいと思います。
「離乳食期の乗り越え方の準備やマインド」についてはこちら↓

海外でも手に入りやすい離乳食に使える食材

海外で離乳食を進める際に一番ネックとなるのが、食材の調達です。
家にストックしてあると便利なものを紹介します。
筆者はヨーロッパの端っこの国で子育てをしましたが、下記のものは現地で手に入りました。国に寄って異なるので、お住いのスーパーで探してみてください。
アジアンマーケットでの購入品
きな粉はタンパク質を摂取できるうえ、離乳食初期から使用することが可能なので非常に便利です。必ずストックをきらさないようにしていました。
青のりは鉄分・カルシウム・ビタミンと栄養価が非常に高く、風味も良いのでオススメです。
板海苔は細かくハサミで切って、汁物に入れると最初は食べやすいと思います。離乳食中期頃から摂取が可能と言われています。
言わずもがな「だし汁」を作るのに利用されるだし昆布や鰹節もアジアンマーケットで購入できました。
子どもの味覚を育てるのに、離乳食初期から「だし」の美味しさをすり込むと良いそうです。
いくつか食育に関する本を読みましたが、下記の本を特に参考にし、できる限りのことを行ってきました。
味噌は塩分が多く含まれているので、使用量には十分注意する必要がありますが、味噌汁を作るのには欠かせない食材なので、ベビーがいない家庭でも常にストックはあるかと思います。
納豆は基本的に冷凍された「冷凍用の納豆」が売られています。ですので賞味期限が半年先くらいの日付となっており、最初はびっくりしました。
使用の際は冷蔵庫で解凍して、最初のうちは刻んで離乳食に使用すると良いです。
離乳食レシピでもよく見かけるうどんは、離乳食後期から大活躍の1品だと思います。海外では乾麺タイプのうどんがよく見かけられます。
注意したい点は、乾麺タイプのうどんの原材料の多くは「小麦・塩」と書かれているように、「塩」が含まれている点です。
結構塩気が強いものもあるので、まずは大人の舌で確かめて、しょっぱすぎないかをチェックして与える必要があります。
現地スーパーでの購入品
次に、現地スーパーでも購入できる、栄養価が高くて離乳食に役立つ食材です。
欧米では手に入りやすいものかと思いますので、参考にしてみてください。

アジアンマーケットに売られている豆腐(日本のようにプラスチックに入った豆腐)はシンガポール産など日本以外のものが多く、味も微妙でした。
意外と現地の大きめのスーパーや、オーガニック製品を多く取り扱うスーパーに行くと、写真のような紙パックの豆腐があります。
紙パックの豆腐は日本産のものが多く、味も良いです。

干し椎茸は栄養価もかなり高いですが、マッシュルームしか普段食べないような海外では、お値段も高い!
ですが、お味噌汁に入れたり、おかゆに入れたり、かなり使えるのであると便利です。

脳の60%が脂肪で形成されており、1歳半までに脳組織が形成されると言われています。
新鮮な魚が手に入りにくい地域では、魚から得られる油の代わりに、アマニ油やエゴマ油などの良質な油を摂取することも1つの手段です。
アマニ油は英語で「Flax Seed Oil」と言い、フラックスシードオイルと呼びます。調理して使うのではなく、お味噌汁にちょっと垂らしたりなど、仕上げに少し加えるように使用します。垂らしても味はほとんど感じません。

トマトそのものが苦手だった息子は、オーガニックのトマト缶を小分けにして冷凍し、ソース作りに役立てています。
日本よりも様々なタイプが売られていることが多いですが、裏面をしっかりチェックして余計なものが入っていないことを確認しましょう。

1歳を迎える頃になると、甘みをつけたい場合は、日本では白砂糖ではなく、「てんさい糖」が推奨されること多いです。しかし、海外ではなかなか手に入りません。
そこでオススメしたいのがココナッツシュガーです。色味はブラウンで、程よい甘みがあります。ココナッツシュガーはココナッツの花の蜜を煮詰めたものです。

ココナッツシュガーの他には、メープルシロップもあります。注意したい点としては、メープル風シロップではなく、「100% pure maple syrup」純メープルシロップを購入することです。
※はちみつは1歳未満の赤ちゃんに与えるとボツリヌス症にかかる危険性があるため与えてはいけないとされています。

キヌアは雑穀の一種であり、タンパク質・鉄分・カルシウム・食物繊維が豊富で欧米ではスーパーフードとして非常にポピュラーな食材です。
日本でもお洒落なサラダにかかってたりしますよね。
海外では、キヌアは離乳食期(特に鉄分不足が懸念される離乳食中期から)から取り入れることが多いようです。
使用する際は、お米を研ぐ要領でしっかり水洗いし、茹でたものをおかゆと混ぜたりします。

レンティル(Lentil)はレンズ豆のことで、鉄分・ビタミンEが多く含まれており、海外では離乳食期にオススメされる食材の1つです。
柔らかくクタクタに茹でてスープにしたり、おかゆと混ぜたりすると食べやすいです。
こちらはレンズ豆からできているパスタです。小麦パスタの代わりとしてオススメです。
海外で作れる日本の離乳食レシピ
海外でも手に入る食材で日本の味を与えたい!という時に下記のようなメニューを作っていました。
時期については目安なので、お子様の状況に応じて与えるようにしてください。
離乳食初期
野菜の出汁煮と豆腐リゾット
①鰹節・ダシ昆布で出汁を作っておく(まとめて作り冷凍ストック!)
②人参やブロッコリーなどを出汁で柔らかく似てピュレ状に潰す
③豆腐を出汁で湯豆腐のように煮て、細かく崩し、おかゆと混ぜてリゾットにする
離乳食中期
つかみ食べお好み焼き
①キャベツを柔らかく茹でてみじん切りにする
②鳥ササミを茹でて細かく刻む(もしくはキャベツと鳥ササミを一緒に茹でてブレンダー)
③ボウルに小麦粉大さじ2に対し、卵黄1個を混ぜ、①と②を投入し混ぜる。
(卵アレルギーがある場合は、卵の代わりにアルミフリーのベーキングパウダーを2g程度入れるとフワフワになります)
④③に青のり、鰹節、を適量入れる。味をつけたい場合は(減塩)醤油を少し垂らす。
⑤フライパンに薄ーくオイルを広げ、弱火でじっくり両面を焼く。
離乳食後期
肉じゃが
①ダシ昆布と鰹節で作った出汁で刻んだ玉ねぎ、人参、じゃがいもを煮る
②フライパンひき肉を炒め、柔らかくなった①を投入する。(この時一緒に煮汁も入れる)
③醤油数滴とココナッツシュガーをひとつまみ程度入れ、濃くならないように注意し、煮込む
具沢山みそ汁
①お鍋に必要量のお湯を張り、干し椎茸をハサミで細かく刻んだものを入れる
②お好みの食材(豆腐、茹でたじゃがいもやほうれん草、みじん切りにしたナスetc)を入れる
③沸騰したら味噌を適量入れ、最後に海苔をハサミで細かく刻んだものを入れる
海外で作れる簡単離乳食レシピ
海外にいることを活かして、現地の食材や日本より安価に入る食材で、子どもに栄養価の高い離乳食を作ってみましょう!
時期については目安なので、お子様の状況に応じて与えるようにしてください。
離乳食初期
バナナオートミール

①オートミール、すりおろした人参をお鍋に入れ、適量の水で煮る
②①が柔らかくなったら、お皿にあげ、すり潰したバナナを添えて出来上がり
(タンパク質を加えたい場合は、きな粉をふりかけてもGOOD)
レンティルミルクスープ
①レンズ豆をくたくたになるまで煮てすり潰す
②その他、現地で手に入る芋類を煮てペースト状にする
③①と②を混ぜ合わせ、お湯でといた粉ミルクで1分程度煮込む
離乳食中期
コンソメスープ
①人参、玉ねぎ、パプリカ、ズッキーニをみじん切りにする
②お鍋に水を多めに入れ、①を入れて煮込む
③沸騰したらチキン(鶏もも肉、鶏むね肉お好みで)を1つ(1切れ)入れて煮込む
④アクが出たら取り、最後に鶏肉を取り出す(鶏肉は皮の部分を取って刻んで混ぜ込んでも良い)
栄養満点トマトリゾット
①キヌアを洗い、茹でておく。
②上記のコンソメスープとトマト缶(適量)、5倍がゆ、キヌアを混ぜて煮込む
③茹でて刻んだ動物性たんぱく源(鶏むね肉、白身魚、シャケなど)を混ぜて更に煮込む
離乳食後期
レンティルパスタ
①レンティルパスタを茹で、茹で上がったらアマニ油を絡めておく
②「離乳食中期」に記載のコンソメスープをベースに、お好みのソースを作り、塩を少々加え煮詰める
トマト缶+茹でた白身魚
茹でたほうれん草とシャケ+ホワイトソース
③パスタと絡めて出来上がり
海外で離乳食を進めるのは、非常にナーバスで悩みますよね…。
できる範囲で工夫し、お子様に楽しく食べてもらうことが一番だと個人的には思います。
こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
